・あらすじ:
かつて凄腕の殺し屋として名を馳せたザ・ブライド。
妊娠したことをひとつの契機として殺し屋稼業から足を洗った彼女は、結婚式の当日にかつての仲間であるビル率いる4人の殺し屋の襲撃にあう。
その結果、婚約者である夫は死亡、ザ・ブライド本人も4年間の昏睡状態に陥ることになってしまう。
昏睡状態から目覚めたザ・ブライドはビルの師であり現在は隠居している服部半蔵から刀を授かり、復讐のために立ち上がるのだった。
アメリカ、東京、そしてテキサスとターゲットであるビルとその配下を追ってザ・ブライドの戦いが始まった。
・見どころ:
この映画は「vol.1」と「vol.2」とで分かれており、もともとはひとつの映画として作られる予定だったのが2本になったという裏話があります。
そのため、もしもこれから見るということであれば2本とも同時に見ることがおすすめです。
とはいえ、「2つで1本の映画」というよりは「それぞれ独立した映画」として見た方が楽しめるかもしれません。
「vol.1」と「vol.2」とではそれぞれ作風も個性も異なっており、同じタイトルの映画ではありますが違う印象を受けます。
特に日本を舞台にした「vol.1」では日本語をしゃべるルーシー・リューをはじめ、栗山千明や國村隼などといった個性的な日本人俳優が多数登場します。
千葉真一や大葉健二といった「JAC師弟コンビ」も出演していますのでタランティーノ監督のマニアックな演出が光る作品です。
忘れてはならないのが「vol.1」のリュウ・チャーフィことゴードン・リューの出演です。
マスクをかぶっているためわかりにくいのですがエンディングできっちりと紹介されていますので必見です。
それに対して「vol.2」では全編アメリカが舞台ということもあり、かなりアクション色の濃い内容となっています。
・感想:
驚いたのがそのキャスト陣です。
「見どころ」の欄でも書きましたが千葉真一をはじめとする日本人勢の登場はかなり嬉しい展開でした。
個人的には「宇宙刑事ギャバン」でおなじみの大葉健二が出演してくれているのが楽しかったポイントです。
師匠である千葉真一との息のあった掛け合いは間違いなく「キル・ビル」という映画の最大の見せ場ではないでしょうか。
この他、「少林寺三十六房」のリュウ・チャーフィが2作とも重要な役どころで出演しています。
よくぞここまでマニアックなキャストを集めたものだと感心することしきりです。