・あらすじ:
グリーン・ゴブリンとの死闘から2年が過ぎた。
ピーターは相変わらずスパイダーマンと大学生の二重生活を送っていたが、ヒーロー稼業の激務のために大学では落第寸前の成績となってしまう。
そんな中ピーターは、叔母が開いた誕生パーティで久しぶりにMJとハリーに出会う。
だが親友のはずのハリーは、グリーン・ゴブリンの一件でピーターと距離を置くようになっていた。
そんなハリーは父ノーマンの跡を継ぎ、オズコープ社の社運を賭けたプロジェクトに科学者オットー・オクタビアスを招聘する。
観衆の前で核融合プロジェクトのデモンストレーションを行っていたオクタビアスはデモンストレーション中の事故により脊髄にとりつけた金属製アームと融合した「ドック・オク」へと変貌してしまう。
スパイダーマンとなったピーターの活躍でデモンストレーション中の事故は回避できたものの、新たな敵ドック・オクはそんなスパイダーマンを敵視していた…!
・見どころ:
トビー・マグワイアのスパイダーマン3部作の第二作目です。
このシリーズの特徴は、とにかく自己のアイデンティティに悩む等身大のヒーロー像にあります。
スパイダーマンとして町を守るヒーローでありながら、果たして自分は本当に必要な存在なのか、若さゆえに悩む日々を送るピーターの姿は、誰もが共感できるものではないでしょうか。
また、本作の敵となるドック・オクのあやつる金属アームの俊敏さ・しなやかさはこの映画を語る上で欠かせない見どころポイントとなっています。
ドック・オク自身も人工知能をもった金属製アームに本来の人格を乗っ取られており、敵も自己のアイデンティティに悩んでいます。
加えてピーターの親友ハリーもまた悩んでおり…ととにかく登場人物が軒並み悩んでいる珍しい映画です。
・感想:
この映画では終盤にハリーがスパイダーマンの正体に気づき、グリーン・ゴブリンの後継者となる展開となります。
その後の続きについては第三作目の「スパイダーマン3」まで持ち越されることになるのですが、この映画の面白いところは「二面性」です。
ピーターはスパイダーマンと大学生の二重生活をしており、ハリーはピーターの親友としての立場と父の後継者としての立場があります。
誰でも本当の自分をずっと出したままで生きられるものではありません。
ヒーローを演じるピーターも、そんな二重生活のギャップに悩んでいるからこそ、よりスパイダーマンという映画に深みがましているのではないでしょうか。