・あらすじ:
第二次大戦中の1943年、イギリス軍の将兵がギリシアのケロス島で孤立した。
ナチス・ドイツは中立を保っていたトルコを自軍に取り込むことを考え、ケロス島に取り残されたイギリス軍部隊の全滅を目論む。
さらにケロス島の隣にあるナバロン島では、ドイツ軍のレーダー付きキャノン砲2門が設置されており、しかもこのキャノン砲は洞窟内部に設置されていることから破壊は不可能だった。
連合軍のジェンセン准将は少数の精鋭部隊を派遣し、このナバロンの要塞を攻略、破壊することを計画する。
ジェンセンから下命を受けたフランクリン少佐は天才的な登山家であるマロリー大尉をはじめ、メカニックの専門家などプロフェッショナルの精鋭部隊を組織する。
かくして、ナバロンの要塞破壊計画がスタートした。
・見どころ:
舞台背景は1943年と明言されていますので、まぎれもなく戦争映画にカテゴライズされる作品ではありますが、この映画の主題は戦争そのものよりもハードアクションにあります。
戦争には違いないのですが、舞台となるのは島と海峡でありかなりの「局地戦」です。
とはいえ、その島に設置されているキャノン砲はレーダーが設置されていることから正確な照準をつけることが可能であり、そのキャノン砲の描写も単純にカッコイイデザインです。
この映画で忘れてはならないのが、「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア校長で有名なリチャード・ハリスが爆撃隊員の役で出演しているという点です。
あの大きな白い髭のイメージがある人は、その精悍な姿に少し驚くかもしれません。
ちなみに、この映画で描かれるナバロンの要塞とは実在するものではなく、ナバロン島なるものも存在しません。
ギリシアのケロス島は実在しますが、要するにこの映画は完全なフィクションです。
もっとも、フィクションだからといってこの映画がもつ輝きが色褪せるなどということは全くなく、むしろ「史実かもしれない」と思わせるだけの演出の素晴らしさを称賛したいところです。
・感想:
とにかくグレゴリー・ペックがカッコイイです。
グレゴリー・ペックといえば「ローマのの休日」の新聞記者ジョーがよく知られていますが、アクション映画のヒーローも似合うスマートな男前であることがよくわかります。
それぞれ異なる特殊技能を持った男たちが集結して巨大な要塞に立ち向かうという設定が燃える展開なのは、今も昔も変わることではありません。
熱い男たちのドラマでした。