・あらすじ:
アメリカ西海岸で中国人マフィアのリーダーが死体となって発見された。
殺されたリーダーの兄であるハンは香港刑務所に服役中だったがその報せを聞いて刑務所を脱獄する。
アメリカへ渡ったハンは復讐の機会を待っているが、タクシーで乗り合わせた黒人組織の娘であるトリッシュという女性に弟を殺した犯人を探すように協力を依頼する。
ハンは少しずつトリッシュと距離を縮めていくが中国人マフィアと黒人組織の対立によってトリッシュの弟が死亡、さらに彼女の父親も部下の裏切りによって命を落とす。
自身も弟を殺されたハンは、自らの父と再会する。
しかし、そこでハンは衝撃の事実を知らされる。
・見どころ:
古参のファンにとってはリー・リンチェイという名前で知られていたジェット・リーがハリウッド進出して初めて主演を務めた作品です。
この映画の見どころはなんといってもジェット・リーのアクションにあります。
格闘シーンでレントゲンが挿入されるなど、「やりすぎ」ともとれる演出は少しニヤリとさせられます。
しかし、この映画はジェット・リーのアクションだけにとどまりません。
ストーリーはあってないがごとく、というのがアクション映画の常ではありますが、この映画は家族の愛憎など、深みを増したストーリー展開のため高いドラマ性をもっています。
もちろん映画のメインテーマはジェット・リーのアクションなので、それほどストーリーを追わなくても十分楽しめる内容に仕上がっていますが、じっくりと見ていくとより映画の世界に入り込めるのではないでしょうか。
・感想:
さすがはジェット・リー、とにかくアクションが秀逸です。
レントゲンが出てくる描写は少し行き過ぎているきらいもありますが、アクションについての説得力という意味では素晴らしい演出だったのではないでしょうか。
また、リー・リンチェイからジェット・リーに名前が変わったこともあってか、リー・リンチェイ当時とは少しアクションに対する姿勢も変わったように感じられます。
カンフーの達人という設定のジェット・リーですが、拳銃をもっている相手を前にしても無理なく見えるのはやはり彼の説得力のあるアクション演出があってこそでしょう。
アクションシーンについては今更言うまでもありませんがカーチェイスや格闘、マフィア同士の抗争など、アクションの「基本」という部分はしっかりとおさえられています。
とにかくアクションを楽しみたい、という人にとってはおすすめの映画です。