・あらすじ:
しんのすけたちの暮らす町に「20世紀博」がやってきた。
これは日本各地で開催される人気のテーマパークであり、かつて大人たちが子供の頃に体験した懐かしい暮らしを再現したものだった。
その影響からか街中でも旧車やレコード、白黒テレビなど様々な「懐かしいもの」があふれるようになる。
そんなある日のこと、テレビで「20世紀博」から「明日お迎えに上がります」という放送が流れ始める。
翌日、街の大人たちはみな家事や仕事を忘れ子供の頃に戻ったようになってしまい、ついにはしんのすけたちを置いて大人たちはどこかへ行ってしまう。
「20世紀博」の目的は、秘密結社「イエスタデイ・ワンス・モア」による「未来放棄」計画にあった。
しんのすけは同じように大人に置き去りにされた子供たちを集めて自分たちの親を取り戻すための抵抗を始める。
・見どころ:
この映画の最大の見どころは、自分の靴下のにおいをかいで涙ながらに幼い頃を思い出す父・ひろしの姿でしょう。
ある一定以上の年齢を迎え、子供のいる男性であればこのシーンにノスタルジックなものを感じるのではないでしょうか。
さすがに「大阪万博」当時が少年時代だったという人であればもう少し大きな子供がいると思うのでこのシーンが万人にとってストライクかといえばそうとも言い切れないかもしれません。
しかし、それでも「父親との思い出」や「少年時代の思い出」というものは多かれ少なかれ誰もが持っているものです。
この映画では、それぞれのもつ「思い出」をそれぞれの人が感じるなりにフィードバックさせることができるように演出面にも工夫がされています。
「家族のいる幸せを、あんたたちにもわけてやりたいくらいだぜ」
これは間違いなく名言です。
・感想:
この映画は「これから父親になる人」にぜひ見ていただきたい映画です。
普段クレヨンしんちゃんに親しんでいない人でも全く問題ありません。
私もこの映画を見るまでクレヨンしんちゃんというアニメをほとんど見たことがありませんでした。
それでも感動しました。
クレヨンしんちゃんといえばおバカなアニメというイメージしかありませんでしたが、それでもこの映画は素直に感動しました。
家族の絆、子供の頃の思い出、未来への希望、それらすべてがこの映画にはあります。
クレヨンしんちゃんだからといって敬遠するにはあまりにももったいない映画です。
たかだかアニメだと高をくくって見てもかまいません。
きっと感動できること請け合いです。