・あらすじ:
ボストンに住む孤独な少年ジョンはクリスマスプレゼントにテディベアを贈られる。
そんなテディベアが唯一の話し相手となったジョンは、「友達になれますように」と祈りを捧げた翌日祈りが通じ、テディベアには命が宿っていた。
「テッド」と名付けられたテディベアはジョンに「一生親友」だと約束する。
しかし、それから時は流れ、ジョンとテッドは大人へと成長した。
テッドに命が宿ってから27年、ジョンはダメ男へと変貌し、テッドもまた見た目とは裏腹に中身はアル中・ドラッグ依存のダメ中年になってしまっていた。
少年時代の「一生親友」だという約束こそ続くものの、ジョンとテッドの毎日はとにかく自堕落に過ごす日々。
だが、ジョンの恋人であるローリーが「自分とテッドどちらを選ぶのか」と迫り、これを機にジョンはテッドから離れ自立することを決める。
しかし、互いに依存しあってきたジョンとテッドはなかなか離れることができない。
だがそんなある日、テッドが誘拐されてしまう…!
・見どころ:
見た目はかわいいクマのぬいぐるみ、しかしその中身は完全にダメなオヤジの典型というギャップが楽しいコメディ映画です。
話の始まりは「ぬいぐるみと友達になりたい」という少年の純粋な気持ちからスタートするものの、それがそのまま続いて大人になったらどうなるか?
この映画はそのひとつの答えともなっています。
出演のマーク・ウォールバーグは「猿の惑星」や「ディパーテッド」などで知られる演技派俳優ですが、この映画ではまさかのクマのぬいぐるみと共演しています。
とはいえ、さすがは演技派俳優のマーク・ウォールバーグだけあって相手が人間でなくとも見事に息のあった演技を見せてくれています。
テッドの姿にインパクトがありすぎますのでついつい見過ごしてしまいがちですが、この映画が成功したその裏側にはこうした芸達者な俳優がたくさんいたことも忘れずに見たいところです。
・感想:
テッドの姿に驚くと同時に、ジョンとテッドの関係はある意味「すぎゆく青春へのノスタルジー」と考えることもできます。
学生時代に仲の良かった友人は誰でも多かれ少なかれいるものですが、果たして結婚して子供ができて、その関係を学生時代のままずっと続けることはできるのでしょうか。
おそらくそれはかなり難しいことでしょう。
内容としてはかなりのおバカ・ムービーではあるものの、この映画のもつテーマはシリアスなものを内包していると思うのです。