・あらすじ:
サンフランシスコで母親と二人で暮らすミアは、内気で地味な女子高生だった。
それでも彼女は親友のリリーとその兄マイケルたちと幸せに暮らしていた。
ある日ミアは、自身の亡き父親であるフィリップがヨーロッパの小国ジェノヴィアの女王の息子であることを知らされる。
つまり彼女は女王の孫であり、ジェノヴィア王家の王位継承者ということになり、「王女教育」のためにジェノヴィアへと渡ることになった。
王女の教育を通して祖母であるクラリス女王とミアとの絆は少しずつ深まっていく。
しかし、ミアの存在はマスコミに知られることとなり、さらにミアが密かに想いを寄せていたジョシュも彼女に近づいてくる。
マスコミからスキャンダルを狙われ、ジョシュは目立ちたがりの軽薄な男だったことを知ったミアは自身の軽率さを恥じ、深く落胆することに。
そんなミアは亡き父親の手紙を見つけ・・・。
・見どころ:
アン・ハサウェイの出世作としてあまりにも有名なこの作品は、「プラダを着た悪魔」と並ぶ彼女の初期代表作でもあります。
見逃せないのがアン・ハサウェイ演じるミアの祖母役としてジュリー・アンドリュースがキャスティングされているという点です。
この映画はディズニー映画のひとつなのですが、ジュリー・アンドリュースといえば「メリー・ポピンズ」の主演で有名な女優、そんな彼女が実に37年ぶりにディズニー映画に出演したということで実に大きなポイントといえるでしょう。
・感想:
おそらく世の中の女性のほとんどは、人生の一時期において「お姫様」になることを夢見ているのではないでしょうか。
これは男性が「地上最強を夢見る」こととある意味似ているといえますが、当然ながらそんなことはただの夢物語でしかないことにいずれ気づいていくものです。
この映画はそんな女性たちの「夢」を実現することができた映画であり、ポイントは、さえない女子高生が実は「高貴な身分の出身」だったという、さながら「シンデレラ」のような設定にあります。
ある意味現代における「おとぎ話」のようなストーリーですが、それだけに周囲を固める小道具もマスコミや目立ちたがり屋の男など現代仕立てのものとなっているのが楽しい部分といえます。
もちろんラストは、王子様とのキスで締めくくりなのですが、この相手となるのがずっと彼女を近くで見守り続けてきた男性というあたり、実に洒落が効いているといえるでしょう。
まさに現代のシンデレラ・ストーリーと呼ぶにふさわしい内容です。