・あらすじ:
フランス・海辺の町ロシュフォールに住む美しい二人の姉妹・ソランジュとデルフィーユ。
彼女たちはいつか自分たちが理想の恋人に巡り会える日を夢見つつ、花の都パリに出るという目標を持っていた。
そんなロシュフォールの町に年に一度の祭りに参加するために、各地から多くの人がやってくる。
祭りでバイクの曲芸をするエチエンヌとビル、姉妹と同じく理想の相手を求める水兵のマクサンス、そして芸術家を目指すアンディ…。
祭りで賑わうロシュフォールの町を舞台に、彼らの夢と希望、そして恋が交錯する。
・見どころ:
「世界で一番美しい女性」カトリーヌ・ドヌーヴの全盛期の映画であり、彼女のもうひとつの代表作「シェルブールの雨傘」と同じミュージカルです。
ただし、「シェルブールの雨傘」と異なりすべて歌というわけではなく、ところどころセリフもあります。
また、とにかく底抜けに明るく、元気な作品であるという点も「シェルブールの雨傘」とは異なる点です。
もちろんドヌーヴ見たさにこの映画を楽しむのも良いのですが、やはりこの映画といえばその豪華なキャスティングにあります。
双子の姉妹の姉・ソランジュを演じるのは彼女の実の姉・フランソワーズ・ドルレアック、
バイク乗りの片割れ・エチエンヌには「ウエスト・サイド・ストーリー」のジョージ・チャキリス、
ソランジュの相手役・アンディには「雨に唄えば」のジーン・ケリー、
水兵マクサンスには「ニュー・シネマ・パラダイス」のジャック・ペランととにかくどこを切り取っても名優・美女ばかり。
特にジョージ・チャキリスは「ウエスト・サイド・ストーリー」と同様に彼のダンスからこの映画が始まることから何も知らない人が見たらこの人が主演なのではと思ってしまうほどです。
感想:
この映画が撮影されたのは1960年代ですが、現在に通じるかっこ良さと美しさがありました。
何より出演者が全員スタイルが良いので画面の見栄えも美しく、
音楽もミュージカル映画らしく「盛り上げそうで盛り上げない」ギリギリのラインを保っています。
常に音楽がかかっている状態なのですが、かと言って常にテンションが上がるかといえばそうでもなく、
締めるところはきっちり締める演出が小気味よかった映画です。
監督は「シェルブールの雨傘」と同じジャック・ドゥミで、日本では「シェルブールの雨傘」とカップリングになったDVDが販売されています。
これから見ようと思う人はそちらがおすすめです。