・あらすじ:
1939年のアメリカ。
陸軍航空隊パイロットのダニエルは、恋人のヘレンにプロポーズを決意するがなかなか切り出すことができずにいた。
そんな折彼の目の前でヘレンは交通事故に遭ってしまい昏睡状態になってしまう。
目がさめる見込みがないと知ったダニエルは彼の友人で科学者のハリーが開発した冷凍睡眠装置の実験台に志願する。
それから時は流れて1992年、ダニエルは冷凍睡眠装置から目を覚ます。
彼を見つけたのはナットという少年で、ダニエルはナットとその母クレアとともにハリーを探すことに。
その頃軍でも冷凍睡眠の研究を開始、その当事者のひとりであるハリーを軍も探し始めていた。
しかし既にハリーは冷凍睡眠装置の事故で亡くなっており、ダニエルはその事実をハリーの娘から知らされる。
そして、昏睡状態となったヘレンがまだ生きているということも…。
・見どころ:
それまでアクションスターとしてキャリアを積んできたメル・ギブソンがこれまでのイメージを一転、求婚したいが勇気が出ない繊細な青年を演じています。
もちろんそこはメル・ギブソン、アメリカ陸軍航空隊のパイロットという肩書なのでその存在感は繊細な青年といえども十分なものがあります。
また、メル・ギブソンに協力する少年ナットの役で後に「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズに主演するイライジャ・ウッドも登場。
当時11歳ですが、この頃より「注目の子役」として話題を集めており、その後の活躍を予感させる演技はこの映画に爽やかな風を吹き込んでいます。
この映画に登場するのは冷凍睡眠装置という現代の科学でもなお実用化がされていないSFチックなメカなのですが、これはあくまでも作劇上の舞台装置でしかなく、時を超えて甦った男の愛の告白がストーリーの軸となっています。
一見するとSF映画のようですが、その根底にあるものは「純愛」であり、そんなピュアなラブストーリーの主演を「マッドマックス」のメル・ギブソンが張る、これが重要なポイントです。
・感想:
この映画を見た時は本当に「SF映画」という気持ちで見たのですが、実は全く違っていたことに見終わって気づきました。
確かに冷凍睡眠装置は「2001年宇宙の旅」などSF映画でおなじみのメカではありますが、それを「愛の告白」に利用する映画は見たことがありません。
カテゴリーとしては「SF」になるのかもしれませんが、ストーリーのテーマを考えるとやっぱりドラマになるのかなと思います。