・あらすじ:
阪神タイガースに突如現れた謎のリリーフ投手「ミスター・ルーキー」
彼は常に虎を模した覆面をかぶり、甲子園球場でのホーム試合にのみ登板するという特異な投手だった。
しかも彼が登板した試合は必ず阪神タイガースが勝利、そのため阪神は優勝まであと一歩と迫っていた。
公式には謎とされるミスター・ルーキーの正体は、酒造メーカーの営業マンである大原だったが、彼は自らの正体を家族や同僚にも秘密にしたうえで阪神タイガースのリリーフ投手との二重生活を送っていた。
かつて彼はプロのスカウトも注目するほどの投手だったが、高校時代に肩を負傷しプロ入りを諦めていた。
だが中国人整体師・揚の施術によって肩は復活、その情報を聞いた阪神タイガースの瀬川監督に請われて甲子園球場限定のリリーフ投手・ミスター・ルーキーとして登板することになったのである。
そんな折、大原の会社ではミスター・ルーキーの活躍にあやかった「ルーキービール」という商品発売の話がもちあがっていた…。
・見どころ:
この映画の主演は長嶋一茂。
かつて読売ジャイアンツに所属したこともあるプロ野球選手ですが、そんな彼がジャイアンツのライバル球団「阪神タイガース」の選手として出演するという点が話題の映画です。
また、この映画が公開されたのは2002年ですが、この翌年阪神タイガースは実に18年ぶりにリーグ優勝を成し遂げ、まさに「映画に現実が追いついた」ことを地で行く展開となりました。
ちなみに、この映画の隠れた名シーンといえるのが終盤の「ミスター・バース」の登場です。
言うまでもなく1985年の阪神タイガース日本一の立役者でもあるランディ・バースその人の登場に、阪神ファンならずとも胸が熱くなることでしょう。
・感想:
阪神タイガースが主役の映画ではありますが、阪神ファンでなければ楽しめないかといえば決してそのようなことはありません。
実際に甲子園球場を使用して撮影されていることもあり、普段のテレビ中継などでは見ることができない球場の裏側などもこの映画では見ることができます。
実際にはプロ野球の試合で覆面をつけてゲームに出場することは難しいため、この映画は一種の「ファンタジー映画」と見ることもできます。
もちろん劇中で行われている試合は主演の長嶋一茂や現役のプロ野球選手も多数出演していることから迫力満点であり、本格的なスポーツ・エンターテイメント映画として楽しめることでしょう。