・あらすじ:
ジェット団はポーランド系移民の子孫たちで構成された不良少年グループである。
そんなジェット団と対立しているのがプエルトリコ系アメリカ人の不良グループ・シャーク団だ。
ジェット団とシャーク団は地元にある唯一の広場である運動場の占有権をめぐり小競り合いが続いていた。
ジェット団とシャーク団が一触即発の空気の中、ダンスホールでダンスパーティが開催されることになる。
ダンスホールはジェット団シャーク団ともに中立エリアであり、そこでの紛争は禁止されていた。
シャーク団のリーダー・ベルナルドの妹マリアはそのダンスパーティでトニーという男性と知り合う。
ダンスの腕前はもちろんのこと、その立ち居振る舞いにたちまち惹かれていくマリア。
トニーもまたマリアの魅力に吸い寄せられ、2人は熱い口づけを交わす。
しかしトニーはかつてジェット団のリーダーだった過去をもつ男だった。
折しもシャーク団はジェット団との全面抗争の準備を進めていた。
・見どころ:
ある一定以上の年齢の人にとって、この「ウエスト・サイド物語」はある意味伝説的な映画ともいわれています。
特に注目はやはりジョージ・チャキリス演じるベルナルドのダンスでしょう。
ウエスト・サイド物語といえばあの足を高くあげた独特のポーズがあまりにも有名ですが、そのダンスを踊っているのがジョージ・チャキリスです。
また、ミュージカルということもありセリフのほとんどが楽曲仕立てで演じられている他、誰もがどこかで聞いたことのあるような様々な曲もこの映画で演奏されます。
たとえば「トゥナイト」などはこの映画でのムーディーなシーンに合わせるように効果的に使われている他、登場人物のダンスもスローなものから激しいものまで様々なものが楽しめます。
・感想:
この映画を初めて見た当時はミュージカルの良さがあまりわからずに唐突に挿入される歌に「?」となったものです。
しかし、その後この映画を見なおしてみるとただの「歌って踊る」だけの映画ではないことに気づきました。
恋した男が敵の前リーダーというまるで「ロミオ&ジュリエット」のようなドラマチックな展開、ともに苦悩しつつも悲劇を迎えてしまうハードな演出、それでいて画面いっぱいに躍動感あふれるダンスをみせてくれる出演者たち。
やはり映画には脚本や演出がしっかりしていることが重要なのであり、ミュージカルかどうかというのはそれほど重要なことではありません。
ミュージカルはちょっとよくわからない…と敬遠せずにたくさんの人にぜひ見ていただきたい映画です。