・あらすじ:
ハワイのとある島。
獣医でプレイボーイとして知られるヘンリーは、カフェでルーシーと出会う。
すっかり仲良くなった二人は、翌日もおなじカフェで待ち合わせすることを約束するが、ヘンリーがその店に行くとルーシーは彼のことを全く覚えていない。
不思議に思うヘンリーだったが、カフェのオーナーの話によるとルーシーは一種の記憶障害であり、一日しか彼女の記憶がもたないのだという。
彼女のことが本気で好きになったヘンリーは、記憶のもたないルーシーに対して毎日「初対面」として接し、ある時は話だけで盛り上がり、またある時は恋をしてそしてまたある時には振られたり、そんな毎日を過ごすようになっていた。
そんな日々が続いたある日のこと、ルーシーは記憶がもたないもののヘンリーのことを「思い出」として感じられるようになりつつあった。
毎日デートをし、毎日キスをするルーシーとヘンリー。
それは、ルーシーにとってはいつも「ファーストキス」だった。
・見どころ:
この映画の見どころは、「記憶障害」というともすれば重苦しい内容になりがちなテーマを素敵な「ラブストーリー」へと昇華させた点にあります。
そもそも「好きな人のことを忘れる」という一見すると悲劇にしか感じられない部分でもこの映画ではとにかく明るくコミカルな演出で表現しており、記憶障害の彼女を好きになるヘンリーも前向きな男性として描かれています。
そんなヘンリーを演じるのはアダム・サンドラー。
最近では「ピクセル」での活躍が記憶に新しいですが、アメリカを代表するコメディアンとしてこの映画では終始良い味を出し続けています。
また、相手役のドリュー・バリモアは言うまでもなく「チャーリーズ・エンジェル」など代表作がたくさんある女優ですが子役時代も含めると長いキャリアを持っており、こちらも芸達者な女優さんです。
文字通り「上手い二人」をフロントに据えていますので、見ていて終始安心感がある、そんな映画です。
・感想:
「見どころ」でも書いていますが、この映画の真骨頂は「重いテーマを明るく表現」ということに尽きます。
始まりは少しほの暗いイメージがありますが、実際に見始めてみるとそのような暗いイメージは全くなく、最初から終わりまでとにかく明るく前向きな映画、そんなイメージです。
特にヘンリーのポジティブな姿勢は、女性であればきっと彼のことが嫌いになるのが難しいのではないか、そんな気すらしてきます。