・あらすじ:
オペラ座の地下には、ファントムという謎の怪人が住んでいるというまことしやかな噂があった。
オペラ座の歌姫クリスティーヌに目をかけているファントムは劇場を脅迫して彼女が主役のオペラを上演させる。
さらに彼女を地下の自身のすみかへと誘拐することに成功する。
だが、クリスティーヌに憧れるのはファントムだけではなかった。
オペラ座のスポンサーのひとり・ラウル子爵は地下に連れ去られたクリスティーヌを追って自身も地下へと乗り込んでいくのだった。
やがてクリスティーヌとラウルによって、オペラ座の怪人の存在とその秘密がつまびらかになっていく。
・見どころ:
「オペラ座の怪人」といえば、劇団四季のミュージカルが日本では有名であり、オーバーチュアの音楽についての一般的な知名度も高いのではないでしょうか。
この2004年公開版の映画は、アンドリュー・ロイド・ウェバーの楽曲をもとにしたミュージカル映画であり、舞台版の「オペラ座の怪人」が原作となっています。
ただし、「オペラ座の怪人」そのものはアンドリュー・ロイド・ウェバーが原作というわけではなく1909年にガストン・ルルーが出版したものが初出です。
さて、ミュージカル映画である「オペラ座の怪人」の見どころといえば、やはり出演者たちの歌唱でしょう。
主演のファントムを演じたジェラルド・バトラーをはじめクリスティーヌ役のエミー・ロッサムやラウル子爵役のパトリック・ウィルソンなどほとんどの出演者たちが吹き替えなしの見事な歌唱力を見せています。
また、この映画では舞台などでは語られることの少ないファントムの過去についても言及されており、マダム・ジリーとの関係についても触れられています。
かつては怪奇映画の題材として取り扱われることもあった「オペラ座の怪人」であり、ホラー映画のクリーチャー的存在だったファントムですが、この映画ではこれ以上ないほどセクシーな存在に描かれています。
ロック調のジェラルド・バトラーの歌唱力にも注目です。
・感想:
この映画では、ジェラルド・バトラー演じるファントムに感情移入して見てしまいました。
確かに映画の演出上では「悪役」として描写されていますが、地下で暮らさざるをえなかった背景やクリスティーヌへの思慕、そして届かぬ想いなど、「なぜファントムではダメなのか」と思いながら見ました。
ちなみに、この映画は映画館で見たのですが、やはり音響効果という意味では劇場で見て正解だったと思います。