・あらすじ:
砂漠の天文台で研究を続けていた天文学者のエリーは、研究費を打ち切られ、そのうえ施設の利用もできなくなってしまう。
やむなくエリーは新たなスポンサーを見つけ、ニューメキシコで再び探査と研究を開始することに成功するが、そんなある日彼女は地球に向けて送られてくる電波信号を観測する。
この信号が恒星ベガの周辺から送られていること、そして信号を解析した結果「素数の羅列」であることに気づいたエリーは、この信号が「別の惑星」から送られてきたメッセージであると考える。
つまり地球外知的生命体からのメッセージの可能性があると判断したエリーだったが、その事実に対して政府や研究施設団体、果ては宗教団体までが介入してくる。
世界中の国々の協力もあり、地球に送られてくる信号の解析が進む。
そしてベガ星系に向けて乗員を送るための空間移動ポッドの開発もスタート、エリーはその乗員に志願するが…。
・見どころ:
もしも地球外知的生命体からメッセージが送られてきたとすればどうなるか、この映画はそんな疑問に現在考えられるリアリティを突き詰めて作られた作品です。
主演は「羊たちの沈黙」で知られるオスカー女優ジョディ・フォスター。
彼女の緊迫感あふれる演技が、この映画に対するリアリティを高めており、地球外知的生命体との接触に対する期待と不安とをあおります。
共演はマシュー・マコノヒー。
後に「インターステラー」で地球外惑星の探査に出かける役を演じることになる彼がこの映画に出演していることは、ある意味「慧眼」といえるかもしれません。
・感想:
地球外知的生命体、いわゆる宇宙人は本当にいるのか、これについては現在も議論のもとになっています。
もしかするとNASAは既にその存在に気づいており、その事実を隠蔽しているのではないか、そんな都市伝説も珍しい話ではないでしょう。
その手のカルト的な話とは異なり、この映画は「地球外知的生命体の存在」と真っ向から向き合った映画です。
地球に向けて送られてくる電波信号は果たして宇宙人からのメッセージなのかどうか。
この点についてこの映画では一定の結果が出ているものの、その描写もまた非常にリアリティのあるものとなっており、この点も素晴らしいと感じる点です。
個人的には宇宙人はいると思っていますが、もしかするとこの映画のような展開が既に行われているのではないか、そんな想像を駆り立てられる一作ではないでしょうか。