・あらすじ:
大手ソフトウェアメーカーでプログラマーとして働くトーマス・アンダーソンには、コンピュータ犯罪に関係している凄腕クラッカー・「ネオ」としての裏の顔を持っていた。
そんなトーマスは、「起きているのに夢を見ている」ような感覚に悩まされており、現在の自身の状況に漠然とした不安を抱いていた。
ある日トーマスはトリニティという謎の女性と出会い、彼女を通してモーフィアスという男と知り合う。
モーフィアスは、現在トーマスが生きている世界は、コンピュータによって作られた仮想現実「マトリックス」であることを伝える。
現実の世界は既にコンピュータによって征服された状態であることを知ったトーマスは、現実世界の中で覚醒する。
覚醒したトーマスはネオを名乗り、マトリックスと現実世界とを行き来しながらコンピュータの支配から人類を解放するための戦いに挑むことになる。
・見どころ:
マトリックスの映像は、世界中に衝撃を与えました。
「バレットタイム」と呼ばれる撮影手法をはじめ、VFX技術を駆使した驚異の映像世界で、一躍映画の世界に革命を起こしたともいわれています。
そんなマトリックスの見どころといえば、やはりそのアクションシーンでしょう。
高速で飛んでくる銃弾をかわし、ホームに入ってくる電車に飛び込み、さらには空をも飛ぶ、まさに「超人」ともいえる描写がマトリックスでは頻繁に登場します。
こうした超人的な描写の数々がマトリックスで採用された撮影手法によってリアリティと説得力を与えているのではないでしょうか。
・感想:
敵の放った銃弾をかわす、この点だけであれば日本ではそれほど珍しいことではありませんでした。
「ドラゴンボール」などをはじめ、日本の漫画作品ではこうした超人的な描写が多数採用されていたからです。
ではこうした描写をリアルに映像化した作品、という意味ではマトリックスは非常に秀逸な映画のひとつといえます。
監督のウォシャウスキー兄弟も日本の漫画作品について影響を受けたと語っており、映像化におけるテーマとして採用されたことは間違いないでしょう。
もちろん何もかも日本の漫画作品に影響されたということはありませんが、それでもその描写の数々に「どこかで見たような」親近感を覚えるのもまた事実でしょう。
その後「リローデッド」「レボリューションズ」と続く一連のシリーズですが、インパクトという面においてはやはり一作目が最も強烈で鮮烈だったのではないでしょうか。