・あらすじ:
レイ・フェリエはしがない港湾労働者。
結婚していたが妻とは離婚、一緒に暮らすレイチェルやロビーといった子供たちからの信頼もなく決して良好といえる関係ではなかった。
そんなある日、レイはいくつもの奇妙な光が同じ場所に落下する光景を目撃する。
その場所へ向ったレイだったが、その直後地下から巨大な機動兵器「トライポッド」が出現、その超兵器の数々で人々を攻撃し、町への侵略を開始する。
なんとか脱出に成功したレイは車を盗んでレイチェルやロビーを連れて町から逃げ出す。
しかし、既にトライポッドは世界中のいたるところに姿を見せて攻撃を開始していた。
反撃に出る人類側の軍隊だがさしたるダメージをトライポッドに与えることもできず撤退を余儀なくされる。
果たして、トライポッドを操る侵略者の正体は何か。
そして人類は生き延びることができるのか。
・見どころ:
トム・クルーズがとにかく「情けない父親」を好演しています。
これまでトム・クルーズといえば「ミッション・インポッシブル」シリーズなどに見られるようなクールなかっこよさがひとつの売りでしたが、この映画のトム・クルーズはとにかくいい加減で常にヘラヘラしている「ダメおやじ」っぷりが全開です。
もっとも、トム・クルーズが若い頃は「ハスラー2」や「レインマン」のように常にしなやかさと軽さを履き違えているようなそんな雰囲気がありました。
そのまま大きくなった、というのは好意的に解釈しすぎかもしれませんが、トム・クルーズが不謹慎だとか情けない父親だとかはともかくとしてストーリーが進行します。
途中でトム・クルーズが父親としての威信を回復する場面もいくつか散りばめられますが、あくまでも訓練されていない一般人としてできる範囲のアクションであり、この辺もトム・クルーズの引き出しの多さがわかる場面です。
感想:
宇宙戦争といいつつも、侵略者側の攻撃に対して地球の攻撃はほとんど通用せず、実際には「戦争」というほどの戦闘シーンはありませんでした。
従って、「戦争アクション映画」というよりはむしろ「災害パニック映画」に近い印象を受けました。
確かに今宇宙人からの侵略を受けると、結局はこんな風に一般人は逃げ惑うしかないわけであって、なすすべもなく蹂躙されてしまうのではないかと思います。
また、この映画には地球側に一発逆転の超兵器が登場しません。
H.G.ウェルズの原作を読んでいたので結末はわかっていましたがそれでも実際に映像で見ると感じ方は違いました。