・あらすじ:
1928年、エジプトで謎の遺跡が発掘された。
その遺跡は解読不能な文字が刻まれた巨大な輪であり、その後は米軍の管理下におかれつつ研究が続けられることになった。
「スターゲイト」と名付けられたその輪は考古学者ジャクソンの手によって謎が解かれ、
実は地球とは異なる惑星とをつなぐための「門(ゲイト)」であることが明かされる。
スターゲイトの向こうにある惑星への探査チームに加わるジャクソンだったが、
その向こうで待っていたのは想像を絶する世界だった。
・見どころ:
後に「インデペンデンスデイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」でディザスター映画の旗手となる
ローランド・エメリッヒ監督の出世作です。
序盤は遺跡の発掘に始まり、スターゲイトの謎が解かれるまでの展開が丁寧に描かれています。
こうした映画には「突拍子もない学説を唱えて学界を追われる異端の学者」が物語のキーとなることが多いのですが、
主人公ジャクソンはこうしたキャラクターの元祖ともいえる存在ではないでしょうか。
そんな彼がある意味すぐに謎を解いてしまう展開は、やや「ご都合主義」的な感じもしなくもありませんが、
謎解きそのものはこの映画にとってはそれほど重要ではありません。
むしろスターゲイトの向こうにある惑星の様子が大きなポイントとなります。
巨大なピラミッド型宇宙船、空に浮かぶ惑星、そこに住む人々など「見たこともない世界」が広がっており、
のちにスペクタクル映画を多数撮影するエメリッヒ監督の才能の一端を見ることができます。
・感想:
この映画の出演者の中では、やはりカート・ラッセル演じるオニール大佐の存在感が抜群です。
プロの軍人でありながら銃の事故で息子を亡くし心を病んでいるという設定ですが、
そんな彼が少しずつ心を解きほぐしていく様子も見ていて清々しいものがありました。
終盤ではスターゲイトの向こうにある惑星で住民たちを指揮して戦う場面もあり、
ここはアクション俳優としてキャリアを積んできたカート・ラッセルの演技が十分楽しめます。
もちろんただのSFアクション映画にはとどまらない仕掛けも随所に仕込まれており、
その後もTVシリーズなどで続編が作られたことを考えると、何かといじりやすい設定だったのでしょう。
エジプトのピラミッドの起源はもしかしたらこんなところに…?という楽しい想像をしてしまうのもこの映画を見るうえでは一興かもしれませんね。