・あらすじ:
アメリカのとある森に宇宙船が着陸、中から出てきた宇宙人たちの目的は地球の植物の観察と収集にあったが、宇宙船の着陸を地球人たちに知られてしまう。
宇宙船は離陸するが、その時に遠く離れていた一人の宇宙人が取り残されてしまった。
森にほど近い住宅地に住む10歳の少年エリオットは外に出た際にトウモロコシ畑の物置小屋ではぐれた宇宙人を見つける。
家族に話してもそのことを誰も信じてもらえないものの、エリオットはついに宇宙人と接触、兄マイケルと妹ガーティに宇宙人を紹介する。
マイケルの友人たちはその宇宙人を「エクストラ・テレストリアル(=E.T)」と名付け、エリオットとの交流が始まった。
しかし、エリオットの家にE.Tがいることは既にNASAの察知するところであり、家は監視対象となっていた。
ある日エリオットの家にNASAの科学者がやってくるのだが…
・見どころ:
この映画の見どころは、やはり「自転車の前カゴに乗ったE.Tと空を飛ぶ」シーンでしょう。
スティーブン・スピルバーグといえば様々なヒット映画を世に出していることでも知られていますが、その中でも特に有名な作品がこの「E.T」ではないでしょうか。
自転車に乗って空を飛ぶシーンはアンブリン社のロゴにも使われるほどであり、この映画を見たことがないという人であっても、あのシーンは知っている、という人も多いことと思います。
果たしてこの映画は日本では「もののけ姫」に抜かれるまで映画の興行収入1位であり、それだけたくさんの人が映画館まで足を運んだ作品といえます。
それまで「宇宙人」といえば「侵略者」として描かれることが多かったSF作品において、「友人」として明確に描写した初めての作品ということもあり、各方面から高い人気を集めています。
・感想:
この映画以降、「宇宙人」=必ずしも侵略者ではないという構図が作られるようになりました。
もっとも、この映画が公開された当時はまだ東西冷戦のさなかであり、多くの人が漠然とした不安を抱いている時期でもあります。
こんな火種の多い星を果たして異星人が侵略する価値があるのかということについては今も昔も極めて微妙なところでしょう。
もちろん異星人が宇宙の彼方からやってくるのであれば、敵としてよりも友人としてやってきた方が嬉しいですよね。
なかなかそんなケースはないでしょうが、広大な宇宙にロマンを馳せるという意味ではぜひ見ておきたい映画といえるでしょう。