あらすじ:
近未来、地球はその寿命を終えようとしていた。
砂漠化が進み、土地は荒廃し、作物が育たなくなった地球。
NASAは人類という「種」を残すために移住可能な地球を探すためのプロジェクトをスタートさせる。
かつてエンジニアとして、そしてパイロットとしてキャリアを積んでいた主人公・クーパーはそのプロジェクトに参加することを決意、
愛娘のマーフの説得を振り切り、第二の地球を探す果てしない旅に出る。
・壮大なストーリーと圧巻の映像美
この「インターステラー」は、およそ3時間という映画の中でも長丁場の作品です。
ジャンルとしてはSF映画にカテゴライズされるのですが、SF映画で長い作品といえば「2001年宇宙の旅」や「スターウォーズ」シリーズなどが有名ですが、
その中でも「インターステラー」は特に長い上映時間です。
ここまで長いとどうしても途中で中だるみする場面が出てくるのですが、
決してそのようなことはなく、ラストシーンまで一瞬たりとも目が離せないスリリングな展開が続きます。
その意味では観客にとっては良い意味で「疲れる」映画といえるかもしれません。
この「インターステラー」の見どころは、
これまでのSF作品でテーマとして取り上げられることはあっても映像化することが難しかった「ワームホール」の描写にあります。
映画の中では土星周辺にあるその「ワームホール」を通って別の宇宙に移動するのですが、
その描写があまりにも美しく壮大なスケールで描かれています。
地球の寿命が尽きかけ、移住可能な惑星を探す、このテーマ自体は「宇宙戦艦ヤマト」などで扱われたことのあるテーマですが、
それをハリウッドが映像化すればかくも圧巻な仕上がりになるのかと感動することうけあいです。
・家族の絆で困難を乗り切る
この「インターステラー」のもうひとつのテーマは「家族の絆」です。
主人公のクーパーは10歳になる愛娘マーフと別れてプロジェクトに参加しますが、ほとんど「喧嘩別れ」のような状態で離れていきます。
移住可能な惑星を発見し、マーフと再会できるのか。この点についてもストーリーの軸として機能しており、
異なる時間の流れに身をおく親子の姿もぜひ見ていただきたいポイントです。
子供を持つ親はもちろんのこと、家族全員で共感できるテーマではないでしょうか。
この手の映画にありがちな醜悪なクリーチャーなども出てきませんので、安心して見ることができるでしょう。